モンテッソーリ教育について調べていると、出てくる『敏感期』という言葉。

敏感期って何?大切なの?
と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、モンテッソーリ教育で出てくる敏感期について紹介します。
年齢別の敏感期の一覧表や家庭での関わり方も書いているので、ぜひ見てみてください!
モンテッソーリの『敏感期』とは?
モンテッソーリの敏感期とは、子どもが特定のことに興味を持ち、ぐんぐん吸収できる時期のことです。
敏感期は、限られた時期にだけある成長のチャンスでもあるため、貴重ともいえます。
子どもが静かだと思ったら、集中して何かに取り組んでいたことはありませんか?
実は我が家でもそんな姿がありました。一時期、シール貼りをずっとしている姿があったのです。「はがす」「つまむ」「貼る」動きを獲得しようとしていたのでしょうね。
このように、子どもの発達過程において、特定の動きや力を伸ばそうとする時期があります。大人は、子どもが力を伸ばしていけるように、敏感期にあった環境を作っていくことが大切です。
自分の子どもは今なにに集中しているかを遊びからよく見て、どの敏感期にいるのか知ることから始めましょう。
年齢別に見るモンテッソーリの敏感期一覧表
敏感期はいくつかあります。
年齢別の一覧表はこちらです。参考にしてください。
年齢 | 敏感期 |
0歳 | 言語、運動、感覚、秩序 |
1歳 | 言語、運動、感覚、秩序、小さいもの |
2歳 | 言語、運動、感覚、秩序、社会性、小さいもの |
3歳 | 言語、運動、感覚、秩序、社会性、小さいもの |
4歳 | 言語、運動、感覚、秩序、社会性、数 |
5歳 | 言語、社会性、数 |
6歳 | 言語、社会性、数 |
敏感期ごとの特徴と家庭でできる関わり方
次は敏感期ごとの特徴と家庭でできる関わり方をご紹介します。
特徴がわかれば、子どもの様子から今どの敏感期にいるのか把握しやすくなります。
また、関わり方を知り、子どもの力を育むお手伝いをしましょう!
・言語の敏感期
言葉に強く興味を示します。話したり、聞いたりすることが楽しい時期です。
✅家庭でできる関わり方
- 絵本を読む
- たくさん話しかける
- 言葉のリズムが楽しめるわらべうたや手遊び歌を取り入れる
・運動の敏感期
身体の使い方を覚えていく時期です。粗大運動(全身を使う運動)や微細運動(手指を使う運動)を経験し、自分の身体を思い通りに使えることに喜びを感じます。
✅家庭でできる関わり方
- 身体を動かしているときは見守る
- 階段の上り下り
- 布団の上でのジャンプ
- 散歩
- 洗濯ばさみをつける・はずす遊び
- 小さいものをつまむ遊び
感覚の敏感期
五感を洗練させて、今まで感じてきた情報を整理し始めます。感覚器官が特に鋭敏になり、外界からの刺激を感じたくて仕方ない時期です。
✅家庭でできる関わり方
- 感触遊び(寒天、小麦粉粘土、片栗粉など)
- 音のなるおもちゃ(手作りマラカス、エッグシェイカー)
- 素材の異なるおもちゃ(木、紙、布など)
- 散歩先で自然物に触れる
秩序の敏感期
自分の中の「当たり前」=「秩序」を確立させようとする時期です。いつもとおなじであることに強いこだわりを見せます。場所や順序、習慣などを変えないことが大切です。
✅家庭でできる関わり方
- ルーティーンを一定にする
- 物や場所は固定する
- 変える場合は声をかける
社会性の敏感期
自分のいる環境に合った人間になるために、挨拶やマナー、人や物との関係性などを理解しようとします。周りの人に関心を持ち、役に立つことをしたがります。
✅家庭でできる関わり方
- 「おはよう」「ありがとう」など基本的な挨拶を大人が見せていく
- 公園や児童センターで貸し借りのやりとりを一緒に経験させる
- 公共の場所へ出かけた際にルールや順番を伝えていく
- 大人同士の丁寧なやりとりを見せる
・数の敏感期
数字に興味を示すときです。読んだり、数えたりすることが楽しく、『多い・少ない』と量にこだわり始めます。
✅家庭でできる関わり方
- 生活の中で数えたり、分けたりする場面を増やす
- 数に関するおもちゃを取り入れる
- カレンダーを見て日付を数える
まとめ:敏感期を知り、子どもの興味関心に目を向けよう!
敏感期を知ると、子どもが今何に集中していて、どんな力を育もうとしているのかがわかります。
表を参考に子どもの様子を改めてよく見てみると、子どもの遊びや行動の理由がわかって面白いですよ。
ぜひ記事を参考に、敏感期にあった家庭での関わりをして子どもの力を育むお手伝いをしてみてください!
参考文献
・モンテッソーリ教師あきえ(2021)『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』 すばる舎
・藤崎達宏(2018)0~3歳までの実践版 モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす! 三笠書房
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